すべての内科医のためのHIV感染症-長期管理の時代に HIV感染症にまつわるFAQ
HIVに求められる感染対策
遠藤 知之
1
1北海道大学 大学院医学研究科・血液内科学分野
キーワード:
HIV
,
HIV Infection
,
機器と資材用品
,
血液透析
,
院内感染
,
消毒
,
職業性曝露
,
腎不全-慢性
,
アルゴリズム
,
ユニバーサルプリコーション
,
感染予防管理
,
感染症伝播
,
保健医療施設環境
,
曝露後予防
Keyword:
Algorithms
,
Disinfection
,
Cross Infection
,
Equipment and Supplies
,
Health Facility Environment
,
HIV
,
Renal Dialysis
,
Kidney Failure, Chronic
,
HIV Infections
,
Occupational Exposure
,
Universal Precautions
,
Infection Control
,
Disease Transmission, Infectious
,
Post-Exposure Prophylaxis
pp.815-819
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016024554
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HIV感染者数の増加と生命予後改善に伴う患者の高齢化に伴い,さまざまな施設/診療科においてHIV感染者と関わる必要性が出てきている.HIV感染者の診療に際しては,感染対策として特別な対応は必要なく,標準予防策(standard precautions)の遵守が基本となる.HIVは,HBVやHCVと比較して感染力が弱いため,医療器具の消毒などもHBVのマニュアルに準じて行うことで十分である.針刺しなどの曝露事故の際には,速やかに抗HIV薬の予防内服を開始することで感染率を下げることができる.いざというときに慌てないために,曝露事故時の対応マニュアルなどを各施設で整備しておくことが重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015