炎症性腸疾患-ファーストタッチから長期マネジメントまで 炎症性腸疾患の診断
初診から診断確定にいたるまでの流れ
小林 健二
1
1亀田京橋クリニック 消化器内科
キーワード:
Crohn病
,
炎症性腸疾患
,
鑑別診断
,
大腸炎-潰瘍性
,
病歴聴取
,
腹痛
,
理学的検査
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Crohn Disease
,
Colitis, Ulcerative
,
Medical History Taking
,
Physical Examination
,
Abdominal Pain
,
Inflammatory Bowel Diseases
pp.559-564
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016019442
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慢性的な下痢,血便,粘血便,腹痛,体重減少,発熱などを主訴に受診した患者では,炎症性腸疾患(IBD)が鑑別にあがる.下痢に関しては,いつから始まったのか,便の性状,量,回数,付随する症状,海外渡航歴や感染源となる水・食品の摂取の有無,服用する薬剤の内容,放射線照射歴などをまず確認する.Crohn病(CD)では肛門病変の合併も少なくなく,肛門病変による症状を見逃さないことが重要である.腹部症状以外に腸管外合併症の症状の有無,家族歴にも留意する.診断の確定には内視鏡検査が欠かせないため,消化器専門医へコンサルトする.
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