心臓弁膜症-初期診断・治療・管理のすべて
心臓弁膜症をきたす遺伝性疾患と分子機序
森崎 隆幸
1
,
森崎 裕子
1国立循環器病研究センター研究所 分子生物学部・臨床遺伝科
キーワード:
Marfan症候群
,
Transforming Growth Factor Beta
,
心臓疾患-先天性
,
心臓弁膜症
,
僧帽弁逸脱
,
大動脈弁
,
Notch1 Receptor
,
Fibrillins
,
二尖大動脈弁
Keyword:
Fibrillins
,
Aortic Valve
,
Heart Defects, Congenital
,
Heart Valve Diseases
,
Marfan Syndrome
,
Mitral Valve Prolapse
,
Transforming Growth Factor beta
,
Receptor, Notch1
pp.471-473
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015342255
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
現在,心臓弁膜症は非リウマチ性弁膜症がほとんどである.若年・壮年の弁膜症には発症に遺伝要因の関与があると考えられる.心臓弁膜症の一部は単一遺伝子病であるが,多くは多因子病である.単一遺伝子病としての心臓弁膜症にはMarfan症候群,Ehlers-Danlos症候群など結合組織疾患が含まれる.心臓弁膜症の発症進展には大動脈疾患と同様にシグナル伝達系(TGF-β,NOTCH)の関与があると考えられ,大動脈疾患で考慮され臨床試験が行われているARBの効果など,今後の研究成果とその応用が期待される.
©Nankodo Co., Ltd., 2015