糖尿病治療 通説への挑戦 進化する科学知識は既存の糖尿病治療学に何を伝えたいのか 治療
糖尿病に対する外科的治療 膵臓移植,膵島移植
剣持 敬
1
,
伊藤 泰平
,
鈴木 敦詞
1藤田保健衛生大学 医学部臓器移植科
キーワード:
Langerhans島移植
,
腎臓移植
,
膵臓移植
,
糖尿病
,
治療成績
,
登録
,
リビングドナー
Keyword:
Diabetes Mellitus
,
Registries
,
Kidney Transplantation
,
Pancreas Transplantation
,
Islets of Langerhans Transplantation
,
Treatment Outcome
,
Living Donors
pp.615-620
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015158990
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脳死膵臓移植は重症1型糖尿病の根治療法として1960年代に開始された.脳死膵臓移植は現在までに世界で37,000例以上の臨床例があり,80%以上が膵・腎同時移植として行われ,成績も年々向上し,現在は腎移植と同様に良好である.わが国でも脳死および生体膵臓移植が実施され,臨床例は欧米に比較して少ないが,好成績が得られている.筆者は国立病院機構千葉東病院および藤田保健衛生大学で脳死,生体膵臓移植,膵島移植の臨床を行い,そのいずれも良好な成績を得ているが,膵島移植はいまだインスリン離脱率が低く,今後の成績改善が必須である.今後は,糖尿病患者の病態,ニーズに合わせた適応決定,選択が重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015