一般内科診療で役立つうつ病の知識-こころの問題にどう対処するか 特殊な病態への対応
発達障害
太田 晴久
1
,
岩波 明
1昭和大学発達障害医療研究所
キーワード:
うつ病
,
鑑別診断
,
有病率
,
小児発達障害-広汎性
,
遺伝的素因(疾患)
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Child Development Disorders, Pervasive
,
Depressive Disorder
,
Prevalence
,
Genetic Predisposition to Disease
pp.263-266
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015095435
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精神科領域では発達障害の下位分類として,知的障害,学習障害,注意欠如・多動性障害,広汎性発達障害などの診断名が存在する.広汎性発達障害は「自閉症スペクトラム障害」と,最近では呼称が変わってきている.自閉症スペクトラム障害の主症状は社会性の障害に加え,行動や興味の限局性である.自閉症スペクトラム障害では,その障害特性から二次的にうつ病などの精神疾患を併存することが多いが,その存在は見過ごされやすい.自閉症スペクトラム障害そのものの治療は困難であるが,併存したうつ病などの精神疾患は治療可能である.幼少期からの連続性の有無が,自閉症スペクトラム障害などの発達障害とうつ病などの他の精神疾患との重要な鑑別点である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015