高齢者の感染症はこう診る-外来・病棟から在宅まで 高齢者で頻度の高い感染症 診断と治療各論
肺炎
丸山 貴也
1
1国立病院機構三重病院 呼吸器内科
キーワード:
インフルエンザ-ヒト
,
インフルエンザワクチン
,
危険因子
,
抗細菌剤
,
肺炎-肺炎球菌性
,
分類
,
予防接種
,
アルゴリズム
,
診療ガイドライン
,
細菌薬剤耐性
,
肺炎球菌13価結合型ワクチン
,
医療・介護関連肺炎
Keyword:
Algorithms
,
Anti-Bacterial Agents
,
Classification
,
Influenza, Human
,
Influenza Vaccines
,
Risk Factors
,
Pneumonia, Pneumococcal
,
Vaccination
,
Practice Guidelines as Topic
,
Drug Resistance, Bacterial
pp.759-763
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015016018
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高齢者にとって肺炎は生命を脅かす疾患であり,肺炎による死亡者の95%以上を65歳以上の高齢者が占めている.肺炎の分類のなかでもっとも高齢者の頻度が高い医療.介護関連肺炎(NHCAP)には耐性菌の頻度が高い群が存在するため,耐性菌のリスクを評価した初期治療の選択が必要である.嚥下機能の低下した高齢者の肺炎発症には誤嚥が関与する頻度が高く,口腔ケアが重要である.肺炎の原因微生物のなかでもっとも頻度が高く,重症化しやすいとされているのが肺炎球菌である.インフルエンザウイルスに感染後に肺炎球菌性肺炎を合併すると重症化することも明らかとなっており,肺炎の発症を予防し,重症化を抑制するためにはインフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンを両方接種することが重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2014