特集 インフルエンザ診療スキルアップのための最新レビュー
インフルエンザの病態・治療・予防の最新レビュー 二次性肺炎球菌性肺炎 重症化予防におけるマクロライド系薬の有効性
中村 茂樹
1
1国立感染症研究所 真菌部
キーワード:
インフルエンザ-ヒト
,
抗細菌剤
,
肺炎-肺炎球菌性
,
Macrolides
,
病勢悪化
,
化学予防
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Influenza, Human
,
Pneumonia, Pneumococcal
,
Disease Progression
,
Macrolides
,
Chemoprevention
pp.288-294
発行日 2017年12月10日
Published Date 2017/12/10
DOI https://doi.org/10.34426/J03177.2018048697
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マクロライド系薬の抗炎症作用による重症肺炎の予後改善効果は基礎・臨床研究において多数のエビデンスが存在しており、臨床現場でも広く活用されている。インフルエンザは全身臓器に多彩な合併症を呈するが、その中でも二次性肺炎球菌性肺炎は比較的罹患率も高く重症化することが知られている。二次性肺炎球菌性肺炎の致死的マウスモデルでは、マクロライド系薬投与によって著明に生存率が改善する。さらに近年では、自然免疫賦活作用などを介した粘膜免疫の増強によって、インフルエンザや肺炎球菌の増殖そのものを抑制する感染予防効果が報告されている。
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