治療可能な病態COPD 診療の実際と展望
薬物療法以外のアプローチ インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンによる増悪の予防
金子 教宏
1
,
綾部 悦里好
,
佐藤 智恵子
,
三沢 昌史
,
井上 恵一
,
安井 大策
1亀田総合病院 呼吸器内科
キーワード:
インフルエンザ-ヒト
,
インフルエンザワクチン
,
危険因子
,
生活の質
,
多剤併用療法
,
肺炎球菌感染症
,
スパイロメトリー
,
予後
,
予防接種
,
EBM
,
禁煙
,
診療ガイドライン
,
病勢悪化
,
肺炎球菌ワクチン
,
在宅酸素療法
,
肺疾患-慢性閉塞性
Keyword:
Drug Therapy, Combination
,
Influenza, Human
,
Influenza Vaccines
,
Risk Factors
,
Pneumococcal Infections
,
Prognosis
,
Quality of Life
,
Spirometry
,
Vaccination
,
Smoking Cessation
,
Practice Guidelines as Topic
,
Evidence-Based Medicine
,
Disease Progression
,
Pneumococcal Vaccines
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
pp.320-325
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008110813
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2006年にGOLDが改訂された。その中で一番印象的な変更点が、COPDは「予防可能・治療可能な疾患である」と強調されていることである。COPDが予防可能であるという一つのポイントは、急性増悪の予防が可能であるということである。ガイドラインでは、インフルエンザワクチンは、COPD患者の重篤な症状を減少し、死亡を50%減少させる(エビデンスA)。また、肺炎球菌ワクチンは65歳以上のCOPD患者や65歳未満でFEV1が予測値の40%未満の患者に推奨されている(エビデンスB)。インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンは、COPDの増悪を予防し、増悪によるQOLの低下、肺機能の低下、予後の悪化を予防することができ、積極的に接種することが推奨されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2008