発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015009020
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68歳女。呼吸困難を主訴とした。62歳時から食道アカラシアにて他院通院中であり、食事中に食道内に滞留した食べ物を押し込もうとして飲水した直後より呼吸困難が出現した。入院時の血液検査所見、座位での胸部単純X線撮影、胸部CT撮影、病歴聴取より食道アカラシアによる食道の通過障害と拡張、食物残渣貯留に伴う良性気管狭窄症が疑われ、経鼻胃チューブ挿入による食道減圧処置が奏効したが、その後もアカラシアによる急性の呼吸困難、気管狭窄を繰り返したため、経口内視鏡的筋層切除術を施行した。術後は嚥下時のつかえ感や労作時の息切れが改善し、画像所見、検査所見でも食道拡張やniveau像の消失、気管の圧排像や呼吸機能の改善が得られた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014