発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005291091
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61歳男.約5年前から高血圧と気管支喘息で降圧薬を内服中,右方視時に複視を認め,脳梗塞の疑いで入院となった.入院後は複視,眼球運動障害共に消失し,血管炎を考慮し各種検査及び全身検索を行っていた.入院4日後,18時10分に食事中のところを確認されていたが,18時30分に腹臥位で心肺停止状態で発見され,蘇生処置を行うも効果なく死亡が確認された.遺族の了承と同意を得て病理解剖を行った結果,肉眼所見では急性大動脈解離を認め,死因と考えられた.顕微鏡学的所見では大動脈に巨細胞を含む炎症細胞浸潤がみられ,巨細胞動脈炎と診断した.炎症細胞浸潤は頭蓋内の左内頸動脈にもみられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005