一般内科外来でみる出血傾向 「ぶつけてないのにアザ!」にあわてない 血小板減少を生じる主な疾患の診断と治療
血栓性微小血管障害症
松本 雅則
1
1奈良県立医科大学 輸血部
キーワード:
血漿
,
分類
,
血栓性微小血管症
,
新鮮凍結血漿
Keyword:
Classification
,
Plasma
,
Plasma
,
Thrombotic Microangiopathies
pp.225-228
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014279906
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血栓性微小血管障害症(TMA)は,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)や溶血性尿毒症症候群(HUS)を含む疾患概念である.TMAは,原因不明の血小板減少と溶血性貧血で疑うことが重要であり,早期に診断し,治療を開始することが予後改善につながる.TTPはADAMTS13活性著減で診断される場合がある.TTPで有効性が明らかな治療法は血漿交換のみであるが,最近抗CD20モノクローナル抗体rituximabが有効であることが報告されている.志賀毒素産生大腸菌感染に伴うHUSは保存的な治療であるが,それ以外のaHUSで補体制御因子の異常が報告され,補体C5に対するモノクローナル抗体eculizumabが日本でも保険適用となった.
©Nankodo Co., Ltd., 2014