ウイルス肝炎診療の最前線と今後の展開 日常臨床のポイントと知っておきたい最新情報 ウイルス肝炎における日常診療のポイント
B型肝炎 フォローアップとコンサルテーションのポイント
松居 剛志
1
,
田中 靖人
1名古屋市立大学 大学院医学研究科病態医科学(ウイルス学)
キーワード:
ウイルスDNA
,
遺伝子型
,
肝炎-B型
,
B型肝炎ウイルス
,
肝硬変
,
B型肝炎抗原
,
B型肝炎抗体
,
保菌者状態
,
免疫抑制剤
,
肝炎-B型-慢性
,
タイミング
Keyword:
Carrier State
,
DNA, Viral
,
Hepatitis B
,
Hepatitis B Antibodies
,
Hepatitis B Antigens
,
Hepatitis B virus
,
Genotype
,
Immunosuppressive Agents
,
Liver Cirrhosis
,
Hepatitis B, Chronic
pp.643-646
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014127381
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HBV無症候性キャリアでは半年ごとのHBVマーカー,画像検査が必要である.「ALT 31U/L以上,かつHBV DNA 4.0 log copies/mL以上」という条件を満たす慢性肝炎は治療対象である.また,肝がんスクリーニングとして半年ごとの腫瘍マーカー,画像検査が必要である.B型肝硬変では少なくとも3ヵ月ごとのHBVマーカー,腫瘍マーカー,画像検査を要する.また,治療として核酸アナログ製剤投与の対象であり,基本的に中止はすべきではない.B型急性肝炎で重症化や劇症化の恐れがある場合は全身管理が必要となり,肝臓専門医への紹介が必要である.免疫抑制化学療法時にはHBV再活性化のガイドラインに沿って検査を行い,治療が必要となった際には速やかに肝臓専門医に紹介する.
©Nankodo Co., Ltd., 2014