B型肝炎-根絶に向けて
B型肝炎の疫学と病態 B型肝炎再活性化とde novo B型肝炎
持田 智
1
1埼玉医科大学 消化器内科・肝臓内科
キーワード:
ウイルスDNA
,
ウイルス活性化
,
肝炎-B型
,
B型肝炎ウイルス
,
再発
,
保菌者状態
,
免疫抑制剤
,
リンパ腫
,
肝不全-急性
,
診療ガイドライン
,
Rituximab
Keyword:
Rituximab
,
Carrier State
,
DNA, Viral
,
Hepatitis B
,
Hepatitis B virus
,
Immunosuppressive Agents
,
Lymphoma
,
Recurrence
,
Virus Activation
,
Practice Guidelines as Topic
,
Liver Failure, Acute
pp.275-280
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016206707
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
HBVは肝細胞内で複製する過程で2本鎖閉鎖環状DNAを形成し,HBs抗原陽性のキャリアのみならずHBs抗原陰性,HBcないしHBs抗体陽性の既往感染例でも,これが核内に残存する.このためHBV感染例は,免疫抑制・化学療法を実施するとウイルス増殖が活発になり,これに起因する肝炎を発症する場合がある.B型既往感染例のウイルス再活性化による肝炎がde novo B型肝炎で,劇症化する頻度が高く,予後不良である.厚生労働省研究班は2009年に予防ガイドラインを発表し,日本肝臓学会はその啓発活動を続けているが,HBV再活性化による急性肝不全症例は未だ根絶できていない.
Copyright © 2016, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.