特集 妊娠糖尿病の理解を深めよう
わが国における妊娠糖尿病の多施設共同研究の現状
杉山 隆
1
,
吉田 文香
,
加藤 宏章
1愛媛大学 大学院医学系研究科産科婦人科学講座
キーワード:
糖尿病合併妊娠
,
妊娠期
,
多施設共同研究
,
登録
,
妊娠糖尿病
,
妊娠転帰
,
BMI
Keyword:
Multicenter Studies as Topic
,
Registries
,
Diabetes, Gestational
,
Body Mass Index
,
Pregnancy Trimesters
,
Pregnancy in Diabetics
,
Pregnancy Outcome
pp.511-517
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2020274446
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
糖尿病については、ethnicityによりインスリン感受性や特にインスリン分泌の遺伝子的背景に相違があることから、妊娠糖尿病に関する海外の臨床研究結果をわが国の臨床ガイドラインに根拠として適用することには厳密には問題がある。したがって、わが国の臨床研究に基づくエビデンスを発信することは極めて重要である。わが国における施設内臨床研究の問題点として、症例数が少ないことがあげられる。単施設と多施設による臨床研究にはそれぞれ利点、欠点があるが、多施設共同研究の強みは何といっても症例数である。このような視点により、多施設共同研究の欠点も知ったうえで臨床研究を進めることは意義深いと考えられる。データベースを用いてリサーチクエスチョンに基づき検討を行うことが一般的な方法であろう。本稿では、わが国における妊娠糖尿病に関する多施設共同研究の一部を紹介したい。
Copyright© 2020 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.