糖尿病治療のパラダイムシフト 糖尿病合併症に関する新たな展開
糖尿病性腎症に対する包括的取り組み
守屋 達美
1
,
松原 まどか
,
千田 将馬
,
土屋 晶子
1北里大学健康管理センター
キーワード:
患者教育
,
血圧
,
血糖
,
脂質
,
糖尿病性血管障害
,
糖尿病性腎症
,
糖尿病性網膜症
,
チーム医療
,
包括医療
,
オーダーメイド医療
,
専門職の役割
Keyword:
Blood Glucose
,
Blood Pressure
,
Comprehensive Health Care
,
Diabetic Angiopathies
,
Diabetic Nephropathies
,
Diabetic Retinopathy
,
Lipids
,
Patient Care Team
,
Patient Education as Topic
,
Professional Role
,
Precision Medicine
pp.55-60
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014057537
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糖尿病性腎症(以下,腎症)は,血糖血圧脂質のコントロールを良好にする多角的強化療法により,非可逆的に進行するだけの疾患ではなくなった.しかし,その強化療法の目標を達成するためには,多職種(看護師,管理栄養士,薬剤師,臨床検査技師,医師など)の関与する包括的チーム医療が必要である.腎症は連続性をもつ疾患であり,病状によって境界線を定めるのではなく,全経過を包括的にマネージメントするという姿勢を臨床医としてはもちたい.腎症のみをみているのでは不十分で,網膜症をはじめとする他の合併症にも注意を払い,その相互関係も常にみていくことが腎症の包括的治療の基本である.
©Nankodo Co., Ltd., 2014