糖尿病診療の新時代 2010年代の展望
知っておきたい疫学データ 糖尿病大規模臨床試験の結果と日本人への適用
森 香奈子
1
,
寺内 康夫
1横浜市立大学 内分泌・糖尿病内科
キーワード:
血圧
,
血糖
,
高血糖症
,
脂質
,
糖尿病-2型
,
糖尿病性血管障害
,
臨床試験
,
EBM
,
食後
,
多施設共同研究
Keyword:
Blood Glucose
,
Blood Pressure
,
Clinical Trials as Topic
,
Diabetes Mellitus, Type 2
,
Diabetic Angiopathies
,
Hyperglycemia
,
Lipids
,
Multicenter Studies as Topic
,
Evidence-Based Medicine
,
Postprandial Period
pp.23-27
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010082269
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わが国での久山町研究、舟形町研究などのコホート研究により、糖尿病患者では心血管患者の発症率が高いこと、また境界型の段階では、とくにIGT(食後過血糖)のほうがIFG(空腹時過血糖)に比べて動脈硬化のリスクが高いことが示されている。国内外で行われた大規模臨床試験によって、糖尿病患者の血管合併症の発症・進展の抑制には、厳格な血糖コントロールを早期から達成することの重要性が示されている。現在、わが国において2型糖尿病患者で厳格な血糖コントロールと血清脂質、血圧、体重などの集学的治療を行う大規模臨床試験(J-DOIT3)が進められており、結果が注目されている。
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