貧血 実臨床に役立つ診療のポイントと最新の知見 貧血の治療のポイント
再生不良性貧血
篠原 明仁
1
,
黒川 峰夫
1東京大学 大学院医学系研究科血液・腫瘍内科
キーワード:
貧血-再生不良性
,
予後
,
血小板輸血
,
厚生労働省
,
重症度指標
,
診療ガイドライン
,
赤血球輸血
,
待機療法
Keyword:
Anemia, Aplastic
,
Prognosis
,
Severity of Illness Index
,
Erythrocyte Transfusion
,
Platelet Transfusion
,
Practice Guidelines as Topic
,
Watchful Waiting
pp.275-278
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013260825
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再生不良性貧血は末梢血での汎血球減少と骨髄の低形成を特徴とする症候群である.十分に他の疾患を除外して診断するが,低形成性骨髄異形成症候群など鑑別のむずかしい症例も存在する.中等症例以上に対する治療の基本は免疫抑制薬と支持療法である.40歳未満の重症例でHLA一致血縁者が存在する場合に,造血幹細胞移植が検討される.近年の支持療法の発達,免疫抑制療法や骨髄移植の早期導入により,9割近くが長期生存する.テロメアの短縮は再発率の上昇,生存率の低下,クローン性疾患への移行率の高さと関連する.
©Nankodo Co., Ltd., 2013