貧血 実臨床に役立つ診療のポイントと最新の知見 貧血の治療のポイント
不応性貧血
石川 隆之
1
1神戸市立医療センター中央市民病院 血液内科
キーワード:
Azacitidine
,
Danazol
,
Granulocyte Colony-Stimulating Factor
,
鉄キレート剤
,
血小板減少症
,
好中球減少症
,
貧血-不応性
,
免疫抑制剤
,
輸血
,
血小板輸血
,
治療成績
,
リスク評価
,
Lenalidomide
,
国際予後予測スコア(骨髄異形成症候群)
,
WHO分類
Keyword:
Anemia, Refractory
,
Azacitidine
,
Blood Transfusion
,
Danazol
,
Iron Chelating Agents
,
Immunosuppressive Agents
,
Neutropenia
,
Thrombocytopenia
,
Granulocyte Colony-Stimulating Factor
,
Treatment Outcome
,
Platelet Transfusion
,
Risk Assessment
,
Lenalidomide
pp.279-283
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013260826
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不応性貧血(RA)は骨髄異形成症候群(MDS)の中で芽球増加を示さないものであり,白血病移行の危険性は一般的には高くない.症候性の貧血に対して輸血を行うが,deferasiroxを併用することで鉄過剰症の予防が可能となり,患者の予後の改善が期待される.治療効果判定の統一を目的に,国際ワーキンググループ(IWG)によって標準化効果判定基準が提唱された.エリスロポエチン製剤や免疫抑制療法により一部の患者に造血回復が認められる.新規薬剤の導入がなされたが,lenalidomideにより効果が得られる病型の患者数は少なく,不応性貧血に対するazacitidine療法の位置付けはいまだ不明確である.高度の血小板減少や好中球減少を示す患者に対する治療選択肢は限られ,有効な新規薬剤の登場が待たれる.
©Nankodo Co., Ltd., 2013