到来 二人に一人脳卒中時代 脳卒中各論・治療
脳梗塞の抗血小板療法
笠倉 至言
1
,
西山 和利
1北里大学病院 神経内科学
キーワード:
Aspirin
,
抗凝固剤
,
多剤併用療法
,
脳梗塞
,
血小板凝集阻害剤
,
診療ガイドライン
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
Cilostazol
,
Clopidogrel
,
二次予防
,
個体要因
Keyword:
Anticoagulants
,
Aspirin
,
Drug Therapy, Combination
,
Platelet Aggregation Inhibitors
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Treatment Outcome
,
Practice Guidelines as Topic
,
Brain Infarction
,
Secondary Prevention
,
Cilostazol
,
Clopidogrel
pp.889-896
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013173263
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現在,日本では非心原性脳梗塞の二次予防治療として,aspirin,clopidogrel,cilostazolの3種の抗血小板薬が主に使用されている.効果,副作用,費用などの観点からそれぞれに利点があり,患者ごとに適切な抗血小板薬が選択されるべきである.clopidogrelはもっとも強い脳梗塞予防効果を有すると考えられている.cilostazolは出血性合併症の頻度が少ないとされ,出血のリスクが高い患者がよい適応となる.積極的にそれらを選択する理由がなければ,費用対効果の高いaspirinを検討する.抗血小板薬の併用療法は,高リスクを有するアテローム血栓性機序の患者では有用かもしれない.しかし,ラクナ梗塞では出血のリスクが高まるため推奨されない.
©Nankodo Co., Ltd., 2013