骨折予防を目指した積極的な骨粗鬆症診療
スクレロスチンと骨代謝
河尾 直之
1
,
梶 博史
1近畿大学 医学部再生機能医学講座
キーワード:
生物学的マーカー
,
メカニカルストレス
,
加齢
,
骨粗鬆症
,
骨粗鬆症-閉経後
,
骨軟化症
,
副甲状腺疾患
,
性腺機能低下症
,
糖尿病
,
骨組織リモデリング
,
SOST Protein
,
Romosozumab
Keyword:
Aging
,
Diabetes Mellitus
,
Hypogonadism
,
Osteomalacia
,
Parathyroid Diseases
,
Osteoporosis
,
Stress, Mechanical
,
Biomarkers
,
Osteoporosis, Postmenopausal
,
Bone Remodeling
,
SOST Protein, Human
,
AMG 785
pp.707-710
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013155566
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スクレロスチンは骨細胞から産生され,骨芽細胞の古典的Wnt-βカテニンシグナルを阻害することにより骨形成を抑制する蛋白質である.スクレロスチンは加齢,閉経,糖尿病によって増加し,骨の脆弱化に関与する.エストロゲンはスクレロスチンの産生を抑制し,閉経後骨粗鬆症の病態に関与する可能性がある.機械的負荷によりスクレロスチンの産生が抑制される.副甲状腺ホルモンの骨形成促進作用にスクレロスチンの発現抑制が関与すると考えられている.抗スクレロスチン抗体は,骨粗鬆症治療において骨形成促進薬として期待されている.
©Nankodo Co., Ltd., 2013