腫瘍と骨ミネラル代謝
前立腺癌の骨転移と骨形成性病変
植村 元秀
1
,
野々村 祝夫
1大阪大学 大学院医学系研究科器官制御外科学(泌尿器科)
キーワード:
Androgen Antagonists
,
Diphosphonates
,
シグナルトランスダクション
,
モノクローナル抗体
,
骨芽細胞
,
骨吸収
,
骨形成
,
骨疾患-代謝性
,
骨腫瘍
,
骨発育異常
,
腫瘍転移
,
前立腺腫瘍
,
破骨細胞
,
分類
,
骨組織リモデリング
,
破骨細胞分化因子
Keyword:
Androgen Antagonists
,
Antibodies, Monoclonal
,
Bone Diseases, Developmental
,
Bone Diseases, Metabolic
,
Bone Neoplasms
,
Bone Resorption
,
Classification
,
Diphosphonates
,
Osteoclasts
,
Osteogenesis
,
Osteoblasts
,
Neoplasm Metastasis
,
Prostatic Neoplasms
,
Signal Transduction
,
Bone Remodeling
,
RANK Ligand
pp.25-31
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2014108384
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前立腺癌の造骨性骨転移の成立機序として,骨吸収の結果として生成される増殖因子が癌細胞の増殖を促し,癌細胞から放出される骨吸収因子がさらに骨吸収を亢進させ,かつ骨吸収の結果生まれた空間と癌細胞由来の骨形成因子が骨芽細胞を誘導して造骨性病変を形成するという悪循環が考えられている.前立腺癌の治療としては,アンドロゲン除去療法が幅広い適応で施行されている.アンドロゲン除去療法により前立腺癌細胞はアポトーシスに陥るが,骨融解の進行や,骨マトリックスからのサイトカイン放出により骨が癌転移の温床になる,というデメリットがある.将来的には,骨吸収を抑制する治療を併用することでそれらのデメリットを抑制することが期待される.
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