骨粗鬆症診療の進歩 骨折の予防と克服をめざして
骨粗鬆症理解のための骨代謝の基礎知識
金沢 一平
1
,
杉本 利嗣
1島根大学 医学部内科学第一
キーワード:
骨基質
,
骨形成
,
骨細胞
,
骨粗鬆症
,
細胞外マトリックスタンパク質
,
生理的石灰沈着
,
破骨細胞
,
骨組織リモデリング
,
海綿骨
,
代謝回転
,
皮質骨
Keyword:
Cortical Bone
,
Cancellous Bone
,
Bone Matrix
,
Calcification, Physiologic
,
Osteoclasts
,
Osteocytes
,
Osteogenesis
,
Osteoporosis
,
Extracellular Matrix Proteins
,
Bone Remodeling
pp.411-417
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009305732
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骨格系は、間葉系細胞より分化した軟骨・骨芽細胞により形成される。骨化には、内軟骨骨化と膜性骨化がある。骨は皮質骨と海綿骨からなり、支持組織、Ca・Pの貯蔵庫の役割をもつ。骨代謝は多くのホルモン、成長因子、サイトカイン、力学的負荷、神経系などにより厳密に調節されている。骨は骨吸収を担う破骨細胞と骨形成を担う骨芽細胞により、絶えず再構築(リモデリング)されている。このバランスが崩れると(uncoupling)、骨の形態や機能を正常に維持できなくなる。骨強度を維持するためには、細胞外基質蛋白、石灰化も重要である。骨代謝回転の指標として骨代謝マーカーがあり、日常臨床で利用可能である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009