末梢動脈疾患(PAD) 増加する動脈硬化性疾患,適切な診断と治療法 PADの保存的治療と血行再建術
膝下動脈血管内治療の適応と実際
林 英次郎
1
,
小山 豊
1総合新川橋病院 心臓血管センター
キーワード:
下肢潰瘍
,
下腿
,
血液透析
,
バルーン血管形成術
,
血管造影
,
腎不全-慢性
,
ステント
,
大腿動脈
,
糖尿病性血管障害
,
脛骨動脈
,
末梢動脈疾患
,
血管内治療
,
腓骨動脈
Keyword:
Angiography
,
Angioplasty, Balloon
,
Diabetic Angiopathies
,
Femoral Artery
,
Renal Dialysis
,
Leg
,
Leg Ulcer
,
Kidney Failure, Chronic
,
Tibial Arteries
,
Stents
,
Endovascular Procedures
,
Peripheral Arterial Disease
pp.85-91
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013077133
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・膝下動脈疾患は近年,糖尿病や高血圧症,脂質異常症などの生活習慣病の増加に伴う問題の一つである.とくに糖尿病や透析患者では重症例が多く,重症下肢虚血にまで進行し切断にいたる症例も少なくない.・従来これらの症例に対しては血行再建術としてはバイパス術が施行されてきたが,適応や治療成績などを考慮するとすべての重症下肢虚血例に対する効果的な治療法とはいいがたい.・一方,末梢血管病変に対する血管内治療は,現在ではTASC-IIによる腸骨動脈,浅大腿動脈への治療が確立されている.その中で膝下動脈疾患は,以前に比し適応となる例が増加しているのが現状で,安全性と有効性も示されつつある.・その背景には経皮的冠動脈ステント留置術(PCI)に使用するデバイスが膝下病変に使用できるようになったことや,膝下動脈病変に特化したデバイスの登場,血管内治療に対する術者の知識,技術の進歩などが考えられる.
©Nankodo Co., Ltd., 2013