発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011306518
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57歳男。右眼周囲の膨張、流涙障害、右鼻閉感が出現し、CTで右鼻腔内に腫瘍を認め、生検よりPlasmablastic lymphoma(PBL)と診断された。CT、PET-CTでは、鼻腔内を占拠する腫瘍にSUVmax8.5の陽性集積を認めたが、その他の異常集積は認めなかった。免疫組織化学検査では、T/NK系マーカーはCD56陽性、B細胞系マーカーはPAX-5、CD79a、CD20は陰性、形質細胞マーカーはMUM-1、CD138、IgGが陽性で、されにEBER-1も陽性であった。以上のことから、鼻腔内を原発とするPBLと診断し、臨床病期はIE、International Prognostic Index(IPI)はlowと判断した。限局期であったため、CHOP療法と同時に放射線照射を行ったところ、CTで鼻腔腫瘍は徐々に縮小し、約5ヵ月後のPET-CTで明らかな再燃所見は認めず、寛解状態を維持している。
©Nankodo Co., Ltd., 2011