心不全治療の新展開-外科医との共働による新たな治療戦略
《心不全診断と治療における新しい概念》 心不全におけるバイオマーカーの治療的意義
佐藤 幸人
1
1兵庫県立尼崎病院 循環器内科
キーワード:
生物学的マーカー
,
疾患モデル(動物)
,
心筋
,
心不全
,
Troponin I
,
基準値
,
診療ガイドライン
,
治療成績
,
リスク評価
,
Brain Natriuretic Peptide
,
Troponin T
,
Pro-Brain Natriuretic Peptide (1-76)
Keyword:
Disease Models, Animal
,
Heart Failure
,
Myocardium
,
Reference Values
,
Biomarkers
,
Treatment Outcome
,
Practice Guidelines as Topic
,
Risk Assessment
,
Troponin I
,
Natriuretic Peptide, Brain
,
Troponin T
,
Pro-brain Natriuretic Peptide (1-76)
pp.43-46
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011295246
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●バイオマーカーは採血のみで結果が得られ、(1)診断、(2)予後予測、(3)治療効果判定において客観的な評価が可能である。●心不全においてBNP、NT-proBNPはガイドラインでも測定が推奨されているバイオマーカーである。●注意点として、バイオマーカーだけで診断、予後評価するのではなく、症状とほかの検査所見を組み合わせて総合的に判断することが大切である。●近年、心不全において心筋トロポニンTまたはIがBNP、NT-proBNPとは独立した予後予測指標であることも報告されている。●直接、微小心筋障害を反映していると思われるこれらのマーカーであるが、低値まで正確な高感度測定系を用いれば、治療効果判定や、心不全にいたるリスク段階での微小心筋障害の検出も可能である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011