慢性腎臓病 CKDの新たなパラダイムを求めて
CKDの注目すべき病因と病態 CKDにおける心血管病変
新田 孝作
1
1東京女子医科大学 第四内科
キーワード:
アルブミン尿
,
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
危険因子
,
糸球体濾過率
,
心臓血管疾患
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
慢性腎臓病
Keyword:
Albuminuria
,
Cardiovascular Diseases
,
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Glomerular Filtration Rate
,
Risk Factors
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
pp.229-235
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011140402
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・慢性腎臓病(CKD)は、心血管疾患(CVD)の独立した危険因子であることが認識されるようになってきた。・cardiorenal syndromeの概念は、心腎連関の病態を理解するために有用である。・CVDの発症を阻止するためには、CKDの経時的な管理において、至適血圧値の達成に加え、推算糸球体濾過値と蛋白尿あるいはアルブミン尿の測定が重要である。・CKDの治療では、アンジオテンシン変換酵素阻害薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬を第一選択とし、体液管理の目的で少量の利尿薬あるいはCVDの既往がある場合には輸出入細動脈の拡張作用を有するカルシウム拮抗薬を併用することが望ましい。・その結果として、CVDの発症・進展の抑制が可能と考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2011