発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011135155
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71歳男性。患者は左尿管腫瘤に対し左腎尿管摘出術を受け、病理組織学的にIgG4関連硬化性疾患と診断された。同時期より多尿、口渇を自覚したため、精査加療目的で入院となったが、入院時、血中IgG抗体とIgG4値は上昇がみられ、抗核抗体も陽性であった。以後、全身検索の結果、本症例は後腹膜線維症、Kuttner腫瘍(顎下腺腫瘤)、中枢性尿崩症を来したIgG4関連硬化性疾患と考えられ、治療として経口prednisolone投与を開始したところ、両顎下腺腫瘤や下垂体腫大は消退したが、下垂体後葉の機能は低下したままで、尿崩症は残存した。
©Nankodo Co., Ltd., 2011