甲状腺疾患 日常診療のTips and Essence
甲状腺関連眼症
廣松 雄治
1
1久留米大学 医学部内科学講座内分泌代謝内科部門
キーワード:
Steroids
,
抗炎症剤
,
MRI
,
放射線療法
,
重症度指標
,
パルス療法(薬物療法)
,
Graves病眼症
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiotherapy
,
Steroids
,
Severity of Illness Index
,
Pulse Therapy, Drug
,
Graves Ophthalmopathy
pp.12-16
発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011078915
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・甲状腺関連眼症はバセドウ病の25~50%、橋本病の2%にみられる。・眼窩組織にリンパ球浸潤をきたし、グルコサミノグリカンが産生され、脂肪組織の増生や外眼筋腫大をきたす。・TSH受容体、IGF-1受容体、外眼筋抗原などに対する自己免疫機序が想定されているが、詳細は不明である。・眼症状は多彩で、上眼瞼後退、眼瞼腫脹、眼球突出、涙液分泌低下、結膜・角膜障害、複視、視力低下などがみられる。・眼症状が先行したり、遅れたりする場合もあるので、初期の眼症を見逃さない。・眼科診察、CASに加えてMRIによる活動性や重症度の評価が重要である。・活動期にはパルス療法、非活動期には機能回復手術が適応となる。
©Nankodo Co., Ltd., 2011