消化器内視鏡診療の進歩 パラダイムシフトへの胎動を覘きみる
腫瘍性病変における内視鏡診療の進歩 頭頸部表在癌
堅田 親利
1
,
田辺 聡
,
正來 隆
,
中山 明仁
,
岡本 牧人
,
小泉 和三郎
1北里大学病院 消化器内科
キーワード:
咽頭腫瘍
,
咽頭切除
,
危険因子
,
喉頭切除
,
食道腫瘍
,
頭頸部腫瘍
,
消化器系内視鏡法
,
内視鏡的粘膜切除術
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
狭帯域光観察
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Esophageal Neoplasms
,
Head and Neck Neoplasms
,
Laryngectomy
,
Risk Factors
,
Pharyngeal Neoplasms
,
Pharyngectomy
,
Endoscopy, Digestive System
,
Narrow Band Imaging
pp.615-621
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011003826
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頭頸部癌は進行癌で発見されることが多いため、治療によって呼吸・発声・嚥下などの重要な機能を損なう可能性が高く、予後も不良である。近年の内視鏡技術の進歩により、表在性の病変の視認性が向上する画像強調法が日常診療に導入され、消化器内視鏡検査の際に通過する頭頸部領域から消化器内視鏡医が頭頸部表在癌を発見するようになった。頭頸部表在癌に対して低侵襲に治療を行うことを目的に、全身麻酔下に内視鏡切除等の経口腔的な手術を臨床導入する施設が増加してきた。このパラダイムシフトは、わが国発信の新しい医療であり、医学界全体においても画期的な進歩をもたらしたといってよいであろう。
©Nankodo Co., Ltd., 2010