頭痛・めまいの診療 確実な診断・治療をするために今必要なこと
めまい患者を正確に診断する めまいを正しく診断するには 問診のポイントと必要な検査の選び方
寺尾 元
1
,
小野 智裕
,
森 智明
,
三邉 武幸
1昭和大学藤が丘病院 耳鼻咽喉科
キーワード:
Meniere病
,
温度眼振検査
,
めまい
,
聴力検査
,
病歴聴取
,
めまい感
,
Romberg徴候
,
指鼻試験
Keyword:
Caloric Tests
,
Audiometry
,
Dizziness
,
Meniere Disease
,
Medical History Taking
,
Vertigo
pp.884-887
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009197985
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めまいのタイプには回転性めまい、浮動性めまい、失神性めまいがあり、随伴症状として蝸牛症状(聴力低下・耳鳴・耳閉塞感)、耳痛、意識消失、中枢神経症状(呂律が回らない・複視・しびれ・麻痺など)、自律神経症状(嘔吐、嘔気、血圧異常)などが知られている。問診ではこれらの有無を確認し、鑑別すべき疾患、および必要な検査を決定していく。自律神経症状を含まない純粋なめまいの持続時間、およびめまいの誘因を確認すること、頭位眼振検査や頭位変換性眼振検査を行うことが重要である。定方向性眼振を観察しても、末梢性(内耳性)めまいと決めつけてはいけない。小脳の脳血管障害でも、同様の眼振が観察されることがあるため、注意が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009