頭痛・めまいの診療 確実な診断・治療をするために今必要なこと
頻度の高い末梢性めまいを確実に診断・治療する その他の代表的な末梢性めまい 前庭神経炎・メニエール病
五島 史行
1
1日野市立総合病院 耳鼻咽喉科
キーワード:
Betahistine
,
Meniere病
,
Prednisolone
,
めまい
,
前庭機能検査
,
めまい感
,
前庭ニューロン炎
Keyword:
Betahistine
,
Dizziness
,
Meniere Disease
,
Prednisolone
,
Vertigo
,
Vestibular Function Tests
,
Vestibular Neuronitis
pp.900-904
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009197988
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前庭神経炎・メニエール病は、良性発作性頭位めまい症に続く、頻度の多い疾患である。前庭神経炎は、持続性の激しい回転性めまいを特徴とし、聴力変化、耳鳴などの蝸牛症状はない。激しいめまいのため、入院が必要となることも多い。治療では、早期に副腎皮質ステロイドを用いると平衡障害の代償がよいとされる。メニエール病は有名な病名であるが、正確に診断されていないことが多い。確実例といわれる症例は、それほど多くない。感音難聴と、繰り返す回転性のめまい発作を特徴とする。耳鳴りや耳閉感などの症状を伴うこともある。ストレス疾患であり、生活指導やストレスに対する心理治療などが試みられている。両疾患ともに、めまい急性期には、自発眼振が観察される。
©Nankodo Co., Ltd., 2009