特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第10章)耳鼻咽喉科・眼科 めまい
伏木 宏彰
1
,
角田 玲子
1目白大学耳科学研究所クリニック 耳鼻咽喉科
キーワード:
Meniere病
,
漢方薬
,
めまい
,
鑑別診断
,
病歴聴取
,
片頭痛
,
前庭ニューロン炎
,
脳卒中
,
良性発作性頭位めまい
Keyword:
Vestibular Neuronitis
,
Diagnosis, Differential
,
Vertigo
,
Drugs, Chinese Herbal
,
Meniere Disease
,
Migraine Disorders
,
Medical History Taking
,
Stroke
,
Benign Paroxysmal Positional Vertigo
pp.398-406
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140488
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>・BPPVは疾患頻度が最も高い。寝返りや下を向くなど特定の動作によりめまいが生じ、坐位で真正面を向いているとめまいは治まる。特徴的な眼振所見により患側耳と責任半規管を同定し特異的な頭位治療を選択する。・めまいに聴覚症状を伴う場合は早期診断・早期治療を要する。・脳卒中との鑑別はABCD2、HINTS、頭部画像検査が有用である。・前庭代償不全には前庭リハビリテーションが有効である。・PPPDは前庭リハビリテーション、SSRI、認知行動療法を選択する。近年、めまい・平衡医学は大きく進歩している。前庭性片頭痛やPPPDといった新しい疾患概念が提唱され、多くのめまい症例で疾患の特定が可能となってきた。BPPV、メニエール病、前庭神経炎の診断基準は改訂され科学的根拠に基づいた診療指針が示されている。日本めまい平衡医学会認定のめまい相談医が約700名(2021年3月現在)登録されている。専門医の紹介の際には学会HPから検索し連携していただきたい。
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