甲状腺疾患 診療スタンダードと新たなチャレンジ
甲状腺機能低下症の補償療法
坪井 久美子
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1東邦大学医療センター大森病院 糖尿病・代謝・内分泌センター
キーワード:
Thyroxine
,
Triiodothyronine
,
甲状腺機能低下症
,
投薬計画
,
経口投与
,
ホルモン補充療法
Keyword:
Administration, Oral
,
Drug Administration Schedule
,
Hypothyroidism
,
Thyroxine
,
Triiodothyronine
,
Hormone Replacement Therapy
pp.847-852
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008056072
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L-サイロキシン(LT4)は半減期7日で、T4からT3への変換で持続的なT3産生により血中T3濃度が一定しており、長期補償療法ではLT4単独経口療法が一般的である。LT4は薬剤や食物繊維により吸収抑制を受けるため、1日1回、起床時に単独で内服する。遊離T4(FT4)が基準値内に入ったのち、TSH改善には6~8週間かかるので、LT4の増量はゆっくり行う。可逆性甲状腺機能異常であったり、機能している甲状腺組織減少で補償量が変動することがあるので、定期的な再評価が必要である。潜在性甲状腺機能低下症の甲状腺ホルモン補償については、結論が出ていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2007