心筋症 診断の進歩と治療のブレークスルー2009
心筋症の原因、病態生理はここまでわかった 心筋症の病理学
西川 俊郎
1
1東京女子医科大学 中央検査部病院病理科
キーワード:
心筋疾患
,
心筋症-拡張型
,
心筋症-収縮性
,
心筋症-肥大性
,
不整脈原性右室異形成
,
アミロイドーシス-心臓
,
サルコイドーシス-心臓
,
病態生理
Keyword:
Cardiomyopathy, Dilated
,
Cardiomyopathy, Hypertrophic
,
Cardiomyopathy, Restrictive
,
Cardiomyopathies
,
Arrhythmogenic Right Ventricular Dysplasia
pp.442-446
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009118822
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心筋症の病理像は、病型によってそれぞれ特徴がある。肥大型心筋症は、心室中隔の非対称性肥厚を呈し、組織学的には心筋の錯綜配列を認める。拡張型心筋症は、心室の拡張と心筋の変性、線維化をみる。拘束型心筋症は、心室壁の肥厚や拡張はみられないが、組織学的には心内膜肥厚、間質線維化などをみる。不整脈源性右室心筋症は、右室心筋の線維・脂肪化をみる。心筋緻密化障害は、心室の過剰な網目状の肉柱形成と深い間隙がみられ、心不全を呈する。心臓サルコイドーシスは、心筋に類上皮肉芽腫形成がみられる。アミロイドーシスは、心筋間質や血管壁にアミロイドが沈着し、コンゴー赤染色で橙赤色を呈する。
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