心筋症 診断の進歩と治療のブレークスルー2009
心筋症の臨床像、診断のポイント 心筋症を心エコー図所見から診る
吉田 清
1
,
和田 希美
1川崎医科大学 循環器内科
キーワード:
心エコー図
,
心筋症-拡張型
,
心筋症-収縮性
,
心筋症-肥大性
,
アミロイドーシス-心臓
,
サルコイドーシス-心臓
Keyword:
Cardiomyopathy, Dilated
,
Cardiomyopathy, Hypertrophic
,
Cardiomyopathy, Restrictive
,
Echocardiography
pp.453-457
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009118824
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心筋症に対する心エコー図検査は、形態だけではなく心機能の評価も重要で、経時的変化をみていく必要がある。肥大型心筋症では肥大部位の分布、左室流出路狭窄の有無、拡張能の評価が必要である。経過中に拡張相肥大型心筋症に移行する症例がある。拡張型心筋症では左室の拡大、収縮・拡張能の低下をとらえる。また、僧帽弁閉鎖不全症の合併や左室内血栓の有無の評価が必要である。拘束型心筋症では、必ず拡張能障害が基本病態である。アミロイドーシスなどの蓄積性心筋症では、心筋肥厚と拡張障害が中心となる。またサルコイドーシスでは、心室中隔基部の菲薄化や左室瘤の評価が必要である。
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