心筋症 診断の進歩と治療のブレークスルー2009
心筋症の臨床像、診断のポイント 心筋症をMDCT、CMR、SPECT・PET所見から診る
廣江 道昭
1
,
岡崎 修
,
門脇 拓
,
窪田 和雄
1国立国際医療センター戸山病院
キーワード:
MRI
,
心筋疾患
,
心筋症-拡張型
,
心筋症-肥大性
,
SPECT
,
マルチスライスCT
,
陽電子放射型断層撮影
,
心筋症-たこつぼ型
,
アミロイドーシス-心臓
,
サルコイドーシス-心臓
Keyword:
Cardiomyopathy, Dilated
,
Cardiomyopathy, Hypertrophic
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Cardiomyopathies
,
Tomography, Emission-Computed, Single-Photon
,
Positron-Emission Tomography
,
Takotsubo Cardiomyopathy
,
Multidetector Computed Tomography
pp.458-463
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009118825
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心筋症における画像診断の目的は、心機能や心臓病変に加えて心筋代謝情報を得ることによって、診断、重症度・治療効果判定および予後を推定することにある。近年、CMRの進歩によって心筋線維化、浮腫などの病理情報が得られ、病態把握や治療法の選択に役立っている。とくに心臓サルコイドーシスや心臓アミロイドーシスの診断に関する報告が多い。心筋血流を評価する201Tl、脂肪酸代謝(好気性代謝)を評価する123I-BMIPPとの2核種同時収集SPECTによって、心筋線維化や一過性気絶心筋(stunning)を把握できる。心筋障害・炎症を評価する18F-FDGによって、たこつぼ型心筋症の病態の経時的変化が把握できる。18F-FDGや67Ga-citrateは、心臓サルコイドーシスの治療効果判定に役に立つ。MDCTに関しては、多列機器(64,320列など)の発展により今後の研究成果に期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2009