発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009072566
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64歳男。陰部に違和感を自覚し、近医で陰茎根部の硬結、左鼠径部のリンパ節腫大を指摘され、生検で悪性リンパ腫を疑われ当院紹介入院となった。CTでは陰茎根部に径3cmのややlow densityの陰影を、MRIのT2強調像では陰茎全体に低吸収域を認めた。Gaシンチグラフィーでは陰茎根部と左鼠径部リンパ節に加え、上方の骨盤内にも集積を認めた。生検組織標本では鼠径部リンパ節、陰茎根部ともびまん性にやや大型のリンパ腫細胞が浸潤しており、CD20染色は陽性であった。Stage IIEのnon-Hodgkin's lymphoma、diffuse large B-cell typeと診断し、R-CHOP療法を開始した。1コース終了時点で陰茎根部の硬結と鼠径部リンパ節の縮小を認め、以後化学療法を計8コース行い、寛解を維持している。
©Nankodo Co., Ltd., 2009