脂質異常症 基本を踏まえた実践
残された課題 生活習慣病と医療経済
横山 信治
1
1名古屋市立大学 大学院医学研究科基礎医科学講座生物化学分野
キーワード:
LDL Cholesterol
,
医療経済学
,
危険因子
,
脂質異常症
,
発生率
,
臨床試験
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
,
コンピュータシミュレーション
,
心筋虚血
,
診療ガイドライン
,
多施設共同研究
,
費用と費用分析
,
生活習慣病
Keyword:
Computer Simulation
,
Costs and Cost Analysis
,
Clinical Trials as Topic
,
Economics, Medical
,
Cholesterol, LDL
,
Risk Factors
,
Incidence
,
Multicenter Studies as Topic
,
Myocardial Ischemia
,
Practice Guidelines as Topic
,
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
,
Dyslipidemias
pp.141-145
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009072556
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わが国における虚血性心疾患の発症率は、死亡統計や最近のスタチン系薬剤使用患者に対する大規模前向き調査によっても、欧米の1/3~1/4、年間総死亡数では人口2.5億人の米国で46万人、同じ人口のEU諸国でも50万人を超えているのに比べて、1.25億人のわが国では7万人にすぎない。この予防にわが国で消費されている脂質異常症治療薬は、世界2兆円の市場の中で3,000億円以上を占め、また降圧薬の国内市場はそれより大きく5,000億円を超える。こうした市場における費用対効果について、わが国の虚血性心疾患を、血漿LDL-C低下で実際にどれほど予防できるかを、大規模予防試験の結果などを用いてシミュレーションし、考察を試みる。
©Nankodo Co., Ltd., 2009