脳血管障害最前線 Time is brainの時代を迎えて
急性期脳血管障害の治療 脳血管障害発症から専門治療を受けるまで
卜部 貴夫
1
1順天堂大学 脳神経内科
キーワード:
医学教育
,
意識障害
,
患者搬送
,
救急医療技術者
,
クモ膜下出血
,
頭痛
,
脳梗塞
,
医療的患者移送
,
時間因子
,
脳卒中
,
専門医制度
,
タイミング
Keyword:
Consciousness Disorders
,
Emergency Medical Technicians
,
Education, Medical
,
Headache
,
Patient Transfer
,
Subarachnoid Hemorrhage
,
Time Factors
,
Transportation of Patients
,
Brain Infarction
,
Stroke
pp.863-866
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008196526
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
脳卒中発症後に専門治療を有効時間内に受けるには、一般市民、高リスク者および家族、一般医家に対し、脳卒中の症状と早期救急要請の重要性についての教育と啓発を行うことが必要である。救急隊員による脳卒中の観察・処置の標準化に向けて、脳卒中病院前救護(Prehospital Stroke Life Support:PSLS)プログラムが策定されている。脳卒中の判断には、簡略化された病院前評価スケールであるシンシナティ病院前脳卒中スケールや、倉敷病院前脳卒中スケールが有用である。一過性脳虚血発作(TIA)やクモ膜下出血の徴候を見逃さずに専門医へ紹介することで、脳梗塞や重篤なクモ膜下出血の発症を未然に防ぐことができる。
©Nankodo Co., Ltd., 2008