発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005267010
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地域のCCUネットワーク構築は急性心筋梗塞をはじめ,現在は大動脈瘤,肺塞栓症なども含む急性心血管疾患のEmergency Cardiovascular Care Unit Networkとして機能している.東京都CCUネットワークはすでに25年を超えて組織を運営し,専門施設集団から東京都全体を包括する組織へと発展してきた.医療分野にとどまらない組織作りが根幹であり,密接な東京消防庁救急隊との協力体制,東京都医師会を介しての実地開業医との緊密な連携,そして東京都福祉保健局による救急医療行政と診療の現場をつなぎ,さまざまな課題に応じた地域全体での診療方針の転換や新課題への組織全体の迅速な対応を可能としている.運営方針のコンセプトは専門施設への患者搬送収容の迅速化,急性期の適切な治療の普及,地域救急医療システムの連携強化であり,さらに患者家族・医療従事者への教育活動の推進をとおし残る最大の課題である心臓突然死への対策がはじまっている
©Nankodo Co., Ltd., 2005