変革する心房細動診療とその実践up-to-date
トピックス 心房細動患者における血圧管理の重要性
渡邉 英一
1
1藤田保健衛生大学 循環器内科
キーワード:
危険因子
,
血圧
,
降圧剤
,
高血圧
,
抗不整脈剤
,
心房細動
,
脳梗塞
,
臨床試験
,
多施設共同研究
Keyword:
Antihypertensive Agents
,
Anti-Arrhythmia Agents
,
Blood Pressure
,
Atrial Fibrillation
,
Clinical Trials as Topic
,
Hypertension
,
Risk Factors
,
Multicenter Studies as Topic
,
Brain Infarction
pp.522-526
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008149316
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高血圧は心房細動発生の独立した危険因子である。その危険度は、心不全や弁膜症に比べると低いが、高血圧の患者数は多いため、実際の寄与危険度はもっとも高い。非弁膜症性の心房細動における脳梗塞の発症率は約5%/yearとされ、これは洞調律の2~7倍である。さらに、ここに高血圧が合併すると、脳梗塞の発症率はさらに1.6倍増加する。心房細動抑制には降圧療法(上流治療)が必要であるが、どの降圧薬により、また、どの程度血圧を下げれば心房細動の発生が抑制できるかを検討した研究は少ない。現在、この点を明らかにするために、高血圧を合併した発作性心房細動を対象としてJ-RHYTHM II試験が行われている。
©Nankodo Co., Ltd., 2008