変革する心房細動診療とその実践up-to-date
トピックス 心房細動と遺伝子異常
牧山 武
1
,
赤尾 昌治
,
堀江 稔
1京都大学 循環器内科
キーワード:
心房細動
,
変異
,
SNPs
,
KCNQ1 Potassium Channel
,
NAV1.5 Voltage-Gated Sodium Channel
,
KCNE2 Potassium Channel
Keyword:
Atrial Fibrillation
,
Mutation
,
Polymorphism, Single Nucleotide
,
KCNQ1 Potassium Channel
,
NAV1.5 Voltage-Gated Sodium Channel
,
KCNE2 Protein, Human
pp.517-521
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008149315
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心房細動は、通常、高齢者に多く、心不全や血栓症等の合併症により、患者のquality of lifeや予後に大きく影響する。基礎疾患として高血圧、虚血性心疾患、心臓弁膜症、心不全等を背景にもつ場合が多く、従来、後天性の疾患と考えられてきた。しかし、15~30%は基礎疾患をもたず、近年、遺伝的因子の影響が注目されている。家族性心房細動の原因遺伝子として、四つのカリウムチャネルが同定され、心臓イオンチャネル病の一つとして捉えられるようになってきた。また、さまざまな遺伝子において心房細動と一塩基多型との関連が報告されている。心房細動は、遺伝的素因と環境因子が複雑に絡み合った疾患であると考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2008