変革する心房細動診療とその実践up-to-date
なぜ治療が必要なのか? その病態を知る 放置するとどうなるか? 自然史を知る
脇坂 収
1
,
高橋 尚彦
1大分大学 医学部第一内科
キーワード:
危険因子
,
死亡率
,
心房細動
,
脳梗塞
Keyword:
Atrial Fibrillation
,
Mortality
,
Risk Factors
,
Brain Infarction
pp.420-423
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008149296
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発作性心房細動患者は、20年の経過で90%近くが慢性心房細動に移行する。高齢者、器質的心疾患(虚血性心疾患や弁膜症)を有する患者では、慢性化しやすい。発作性心房細動患者の脳梗塞リスクは、慢性心房細動と同等と認識すべきである。脳梗塞の発症リスクも、危険因子の重積(高齢、高血圧、脳梗塞の既往など)によって急増する。発作性心房細動患者の生命予後は、脳梗塞の発症によって左右される。高リスク発作性心房細動患者を的確に抽出し、適切な治療・管理を行うことが重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008