治療可能な病態COPD 診療の実際と展望
COPDに特異的な薬物療法 COPD増悪に対する抗菌薬治療
松瀬 厚人
1
,
福島 千鶴
,
河野 茂
1長崎大学医学部歯学部附属病院 第二内科
キーワード:
Penicillins
,
咳嗽
,
喀痰
,
気道感染
,
抗感染剤
,
呼吸困難
,
大気汚染
,
経口投与
,
重症度指標
,
診療ガイドライン
,
病勢悪化
,
メタアナリシス
,
Fluoroquinolones
,
肺疾患-慢性閉塞性
Keyword:
Administration, Oral
,
Air Pollution
,
Anti-Infective Agents
,
Cough
,
Dyspnea
,
Penicillins
,
Respiratory Tract Infections
,
Sputum
,
Severity of Illness Index
,
Meta-Analysis as Topic
,
Practice Guidelines as Topic
,
Disease Progression
,
Fluoroquinolones
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
pp.279-283
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008110806
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COPDの急性増悪とは、疾患の自然な進行の中で起こる現象で、呼吸困難、咳、喀痰といった症状の日常の生理学的変動を超えた増悪と定義される。急性増悪の原因として、大気汚染と並んで、呼吸器感染症(インフルエンザ菌、肺炎球菌、Moraxella catarrhalis)の頻度が高い。膿性痰の増加を有し、感染症による増悪が疑われる症例では、可能な限り原因菌の検索と原因菌を想定した抗菌治療を行う。抗菌薬は、外来治療では経口ペニシリン系薬やニューキノロン系薬を第一選択とし、入院の適応となる重症例では、注射薬として、β-ラクタム系薬/β-ラクタマーゼ阻害薬、第三・四世代セフェム系薬、カルバペネム系薬、ニューキノロン系薬を投与する。
©Nankodo Co., Ltd., 2008