治療可能な病態COPD 診療の実際と展望
COPDに特異的な薬物療法 喀痰調整薬によるCOPDの治療
巽 浩一郎
1
1千葉大学 大学院医学研究院加齢呼吸器病態制御学
キーワード:
Ambroxol
,
Carbocysteine
,
咳嗽
,
喀痰
,
去痰剤
,
抗ウイルス剤
,
抗炎症剤
,
抗酸化剤
,
呼吸困難
,
生活の質
,
二重盲検法
,
スパイロメトリー
,
ランダム化比較試験
,
肺疾患-慢性閉塞性
Keyword:
Antioxidants
,
Ambroxol
,
Anti-Inflammatory Agents
,
Antiviral Agents
,
Carbocysteine
,
Cough
,
Double-Blind Method
,
Dyspnea
,
Expectorants
,
Quality of Life
,
Spirometry
,
Sputum
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
pp.290-295
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008110808
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喀痰調整薬は、COPD増悪頻度の抑制に有用である。ambroxol(ムコソルバン)は、咳嗽、喀痰、労作時息切れなどの症状が強いCOPD症例では、増悪を抑制しうる。喀痰調整薬の一部には、本来の喀痰調整作用以外の抗酸化作用・抗炎症作用もある。carbocisteine(ムコダイン)はヨーロッパにおける研究で、COPDの増悪抑制に有用であることが示されている。carbocisteineは、日本においてもCOPDの増悪抑制に有用であり、QOLの改善に役立つことが示されている。carbocisteineには、ウイルス感染の防御作用がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2008