治療可能な病態COPD 診療の実際と展望
COPDに特異的な薬物療法 COPDの治療総論
井上 博雅
1
,
森脇 篤史
1九州大学大学院医学研究院附属胸部疾患研究施設
キーワード:
Steroids
,
Adrenergic Beta-Agonists
,
気管支拡張剤
,
抗細菌剤
,
呼吸困難
,
細菌感染症
,
喘息
,
経口投与
,
スパイロメトリー
,
吸入投与
,
重症度指標
,
病勢悪化
,
肺疾患-慢性閉塞性
Keyword:
Administration, Inhalation
,
Administration, Oral
,
Adrenergic beta-Agonists
,
Bronchodilator Agents
,
Asthma
,
Anti-Bacterial Agents
,
Bacterial Infections
,
Dyspnea
,
Spirometry
,
Steroids
,
Severity of Illness Index
,
Disease Progression
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
pp.249-252
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008110800
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COPDに関し、長期的な経時的呼吸機能低下を抑制する薬物はまだ存在しないため、安定期COPDの薬物療法は、症状の改善と合併症の予防、増悪の回避を目的として行われる。速効性の(短時間作用型)気管支拡張薬は、日常生活で生じる呼吸困難に対する頓用が病期にかかわらず有用である。長時間作用型気管支拡張薬は、II期以上(中等症以上)の患者に対する定期投与が有効である。吸入ステロイドは、III期以上(重症以上)で症状を有し、頻回に増悪をきたす患者に対する投与が推奨される。増悪時は、短時間作用型β2刺激薬の吸入、ステロイドの全身投与が有効であり、細菌感染合併例には抗生物質の併用が推奨される。
©Nankodo Co., Ltd., 2008