腫瘍内科診療データファイル
疾患からみる各種癌の診断・治療 血液 ホジキンリンパ腫
伊豆津 宏二
1
1NTT東日本関東病院 血液内科
キーワード:
Hodgkin病
,
腫瘍多剤併用療法
,
生存率
,
ABVD Protocol
,
BEACOPP Protocol
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Hodgkin Disease
,
Survival Rate
,
ABVD Protocol
,
BEACOPP Protocol
pp.1321-1327
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061428
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ホジキンリンパ腫(HL)はリンパ節腫大や縦隔腫瘤をきたしやすいリンパ腫で、病理組織学的にReed Sternberg細胞やHodgkin細胞を認めるのが特徴である。限局期HLに対する標準的治療は、化学療法・放射線の併用療法である。化学療法としてはABVD療法(予後不良因子のない場合2コース、予後不良因子のある場合4コース)、放射線療法としては30Gy程度の病変リンパ節領域照射が標準的で、90%前後の患者で治癒が期待できる。進行期HLに対する標準的治療は、ABVD療法6~8コースである。予後因子によるが40~85%の長期無病生存が期待できる。再発・治療抵抗性HLでは救援化学療法(ESHAP,ICEなど)のあと、化学療法感受性の場合には大量化学療法・自家造血幹細胞移植を行う。
©Nankodo Co., Ltd., 2007