腫瘍内科診療データファイル
疾患からみる各種癌の診断・治療 腎・泌尿器 膀胱癌
羽渕 友則
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1秋田大学 医学部生殖発達医学講座泌尿器科学分野
キーワード:
Cisplatin
,
Mycobacterium bovis
,
移行上皮癌
,
上皮内癌
,
膀胱内投与
,
分類
,
膀胱腫瘍
,
膀胱切除
Keyword:
Administration, Intravesical
,
Urinary Bladder Neoplasms
,
Carcinoma in Situ
,
Carcinoma, Transitional Cell
,
Cisplatin
,
Classification
,
Mycobacterium bovis
,
Cystectomy
pp.1236-1242
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061416
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膀胱移行上皮癌の約80%は、初診時には乳頭状で粘膜内か粘膜下に留まる表在癌で、多くは内視鏡的治療で生命予後はきわめて良好であるが、高率に尿路内への異所性再発を認める。膀胱内再発予防を目的として、抗癌薬やBCGの膀胱内注入が行われる。一方、多くの浸潤性膀胱癌は、初診時より進行性の膀胱癌として発見される。浸潤性膀胱癌の多くは、非乳頭状で結節性、びらん形成、スキルス様など多彩な形態をとる。浸潤性膀胱癌に対して膀胱全摘除を行っても予後は不良で、肺、骨、リンパ節、肝などへの転移をきたしやすい。周術期や再発症例に対して、CDDPを主とした多剤併用療法が行われる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007