腫瘍内科診療データファイル
疾患からみる各種癌の診断・治療 肝・胆・膵 乳頭部癌
三好 広尚
1
,
乾 和郎
,
芳野 純治
,
若林 貴夫
,
奥嶋 一武
,
小林 隆
,
中村 雄太
,
渡邉 真也
1藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 内科
キーワード:
膵頭十二指腸切除
,
総胆管腫瘍
,
胆膵管膨大部
,
超音波内視鏡検査
,
Gemcitabine
,
TS-1
Keyword:
Common Bile Duct Neoplasms
,
Ampulla of Vater
,
Pancreaticoduodenectomy
,
Endosonography
,
Gemcitabine
pp.1207-1213
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061412
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乳頭部癌の拾い上げには超音波検査(US)、上部消化管内視鏡検査(EGD)が有用であり、二次検査としては超音波内視鏡検査(EUS)が有用である。進展度診断は治療選択に重要な因子であり、EUSおよび管腔内超音波検査(IDUS)が有用な診断法である。腺腫に対する内視鏡的乳頭切除は有用な治療法であり、より安全な手技が確立されつつある。乳頭部癌の根治的治療は、膵頭十二指腸切除術または幽門輪温存膵頭切除である。腺腫内癌や早期癌に対する内視鏡乳頭切除および縮小手術における治療法の確立については、今後の検討を要する。化学療法はgemcitabine,tegafur・gimeracil・oteracil potassium配合(TS-1)が承認され、これらを中心とした治療が勧められる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007