甲状腺疾患 診療スタンダードと新たなチャレンジ
甲状腺原発悪性リンパ腫
渡邊 奈津子
1
,
伊藤 公一
1東邦大学医療センター大森病院 糖尿病・代謝・内分泌センター
キーワード:
腫瘍多剤併用療法
,
甲状腺腫瘍
,
腫瘍進行度
,
リンパ腫-B細胞性
,
リンパ腫-非Hodgkin
,
リンパ腫-びまん性大細胞型B細胞性
,
リンパ腫-辺縁帯B細胞性
,
放射線化学療法
,
CHOP Protocol
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Lymphoma, Non-Hodgkin
,
Neoplasm Staging
,
Thyroid Neoplasms
,
Lymphoma, B-Cell
,
Lymphoma, Large B-Cell, Diffuse
,
Lymphoma, B-Cell, Marginal Zone
,
Chemoradiotherapy
,
VAP-cyclo Protocol
pp.895-898
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008056082
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甲状腺原発悪性リンパ腫はまれな悪性腫瘍であるが、適切な治療が行われれば一般に予後は良好であり、見逃してはならない疾患である。病理分類はB細胞性非Hodgkinリンパ腫がほとんどで、低悪性のMALT、中等悪性のDLBCLと、これらの混合型で中等悪性であるmixed type(Mix)に大別される。限局期ではCMT導入後に予後が飛躍的に改善した。現状として、MALTではRTが、Mix,DLBCLではCMTが治療として推奨されており、全体として5年OSは80%以上が期待できるものと考えられる。しかし、依然として一部に再発、原病死を認め、進行期では予後不良であることより、さらなる原因解明や新たな治療の探求が望まれている。
©Nankodo Co., Ltd., 2007